言わずと知れたコーエン兄弟監督の伝説的カルト映画
『ビッグリボウスキ』。
深夜に観るとメチャクチャに盛り上がる!
そんな口コミで若者中心にジワジワ人気に火がついた愉快な映画。
ジェフ・ブリッジスとジョン・グッドマン、スティーブ・ブシェミの3人のユルイ会話&やりとりは何時観ても最高です!
そして、観る度に思うハズです。
『デュードが飲んでるカクテル、すごい美味しそう!』
飲みながら映画を観たい!
この記事を読めば解決。
即デュードになれます!
もくじ
筆者紹介
レストラン&バーテン歴15年!
休日はホワイト・ルシアン片手に平和に踊ってます。
『大好きなお酒と映画で毎日にちょっとした幸せを!』
ホワイト・ルシアンのすべて
美しすぎるカクテル ホワイト・ルシアン
ホワイトルシアンとは?
【名称】ホワイトルシアン/(White Russian)
ウオッカをベースにコーヒーリキュールと合わせ、最後に生クリームを加えたカクテル。
材料もスーパーなどで手に入りやすいので自宅で簡単に作ることが可能です。
リキュール同士を組み合わせるためアルコール度数は25度前後と高め。
※「ルシアン」とあるけれど特にロシアの伝統的なカクテルというわけではありません。
●由来
名前の由来には諸説ございまして
①ルシアンとはロシア人を指す英語のこと。
ロシア原産国のウオッカベースのカクテルからきている。
②ロシアの荘厳な冬、雪の大地をイメージして作られた。
③ブラックルシアンというロシア発のカクテルに生クリーム(白系=ホワイト)を加えてホワイトルシアンになった。
etc etc…
●カクテル言葉と異名
ホワイト・ルシアンのカクテル言葉はなんと
誘惑!!
そしてさらに異名は【レディー・キラー】!
カワイイカクテルなのにキラーなんて物騒な名前がついていますが
これは男性が意中の女性との親密性を高める時に勧めることから名付けられたそうです。気をつけて!
他にはウオッカ&オレンジジュースのスクリュー・ドライバーなんかもレディーキラー枠です。
(度数が強く無味・無臭で透明なウオッカはカクテル自体のアルコール度数を上げる時に利用される事が多いため、レディーキラーと呼ばれるカクテルの多くはウオッカを使用していることが多いです。)
気がつかないうちに入れる量増えちゃったりするんでご注意を。
ではお次にホワイトルシアンの作り方をご説明。
レシピ
★ウオッカ 40ml
★コーヒー・リキュール 20ml
★生クリーム 20ml
(作り方手順)
①ロックグラスに氷を入れる。
ウオッカとコーヒー・リキュールを注いでステア。
②静かに生クリームをフロート。
③もう完成!かんたんですね!
…でも生クリームってなかなか使う機会ないし買っても余っちゃう…。
そんなあなたへオススメレシピがこちら
☆おすすめレシピ
★ウオッカ 30ml
(おすすめはスミノフ。スミノフ・ウオッカはクセがなく邪魔しません。)
★コーヒーリキュール 30ml
(そこはカルーア。スタンダートコーヒーリキュール。)
★牛乳 20ml
牛乳は低脂肪以外の濃いめの牛乳にすると味に厚みが出て美味しいです。よつば牛乳だとなおうまいです。
◉ポイントは ウオッカを減らして飲みやすく。生クリームの代わりに牛乳を。
(ようするにカルーアミルクの強化版みたいなもんです。)
ホワイトルシアンはコーヒーリキュールとウオッカの比重の違いから、バーではキレイに2層に分かれた状態で提供されることが多く、軽く混ぜて飲むのも良いですし、分かれた状態のまま少しずつ飲み進め、味の変化を楽しむのも素敵です。
決して甘くなりすぎず、とても飲みやすくて美味しい!
スイーツと一緒に飲むのもオススメです。バニラアイスとかいいですよ(^-^)お試しあれ。
アレンジ、派生カクテル
●カルーアミルク
コーヒーリキュール(カルーア)をミルクで割ったもの。カフェオレのカクテル版。アルコールが苦手な方にもおすすめ。
●ブラックルシアン
ホワイト・ルシアンから生クリームを除いたもの。
ウォッカとコーヒー・リキュールをオン・ザ・ロック。
生クリームの代わりにコーラを少し加えることも。
さらにこれにグラス一杯にギネスビールを注ぐとアイリッシュルシアン(ブラック・アイリッシュ)へと進化します。
●ルシアン
ウオッカとドライジン、カカオリキュールそれぞれ同量をシェークする。
ブラック・ルシアンの原型となった古典的カクテル。純然たるアフターディナータイプ。
●コロラド・ブルドッグ
ホワイト・ルシアンに少しコーラを足して風味を持たせる。アメリカロックバンドMr.BIGの曲にも同名が使われてますね。
●ホワイト・キューバン
ベースのウォッカの代わりにラムを入れたもの。キューバっていったらラムですね。
●ホワイト・トラッシュ
ウォッカの代わりにウイスキーを入れたもの。すげぇ名前ですね。
●ホワイト・カナック
カナダ産のポーラーアイス・ウォッカとマラスキーのチェリーを使ったホワイト・ルシアン。
90年代にロンドンやカナダのバーでよく飲まれていたそうです。
●YOO-HOOルシアン
ホワイト・ルシアンの生クリームの代わりに、アメリカではよく知られたチョコレートドリンクである「yooーhoo」を使用したもの。日本だとミロがオススメ。
● ボルシュビク(ブロンド・ルシアン)
加えるクリームの代わりベイリーズ・アイリッシュ・クリームを使用したもの。
●ダーティー・ルシアン
クリームの代わりにチョコレートシロップを入れたもの。名前はアレですけど美味しい!甘いのでもはやデザート。
ビッグリボウスキとお酒と映画
ビッグリボウスキとは
ホワイト・ルシアンを世界的に有名にしたカルト映画。
『ビッグ・リボウスキ』(The Big Lebowski)1998年に制作されたアメリカのコメディ映画。
イーサンとジョエルのコーエン兄弟が監督。(代表作には『ファーゴ』、『ノー・カントリー』、『トルゥー・グリッド』なんかがあります。)
はっきり言ってこの映画の魅力を言葉だけで説明するのはとても難しいです…。あらすじなんて無いです。(ほとんどない。)
オッサン3人、やること特になくて夜な夜なビール飲んでお喋りにいそしんだり、ボーリング大会に向けてせっせと練習したり。ふんわり仲良くノンビリと平和に過ごしてました。
ところが主役のデュード(『かっこいい男』という意味のあだ名。自分でつけた。)の本名が近所に住む大富豪と同じ『リボウスキ』だったために、悪い人たちに富豪リボウスキと間違えられて誘拐事件に巻き込まれ大変な目にあってしまうというお話。
やたらめったら変な人でてきます。つうか変な人しか出てこなくて大変です。
そんな感じです。
え?そんなの面白いの?と思いますよね。
僕も初めて今作を見終わった直後は『なんだこれは。なんだ?これは…?よく分からないけど。なんだか凄くいい気がする。』
と、引っ掛かりを感じて。その後も気がついたら突発的に観たくなり、周期的に観てるという謎の中毒性を発揮する。そんな映画です。
この主人公のデュードがどんな時でも(さらわれて殺されそうな時でも)愛飲するのがご存知【ホワイト・ルシアン】です。
作中でも自分で作ってひたすら飲んでます。ゴクリ。
今作、監督のコーエン兄弟はレイモンド・チャンドラーのハードボルド小説みたいな映画を目指して作ったそうです。
一応ハードボイルドの流れの『主人公が不可解な事件に巻き込まれ、怪しい人たちと関わりながら事件を解決していく。』のは同じなんですけど…なんか違う。
要するにハマる人はやたらハマる、物凄く面白い?映画です。
デュードの適当だけど全然ブレない部分、ブシェミが喋りたいのに全然喋れない、(ボウリングでストライク取ったときの喜び方は見もの。)、ジョングッドマンが大体キレててミスしたり。見所たくさんあるんでぼんやり探してみてください。
個人的には絶対に深夜にソファーとかで寝っ転がってユルリ観て頂きたいです。
その時は、ぜひホワイトルシアン片手に観てくださいねಠ_ಠ!!
↑僕の宝物。映画のプロダクト専門店ビンセント・ベガのビッグ・リボウスキのサコッシュです。
(大きさも絶妙で使い勝手めちゃくちゃいいです。)
U-NEXTなら31日間無料トライアルやってますので是非!「ビッグ・リボウスキ」もみれますよ〜!
(ザ・小話)
●今作は「最も多くfuckが使われた映画」に、作中トータル260回で29位にランクイン。(殆どが、デュードとウォルターのセリフ。)
●『リボウスキ・フェスティバル』ビッグリボウスキの熱狂的なファンによって、毎年開催されているボウリング・イベントのことで、映画の好きな登場人物にコスプレしてホワイトルシアン飲みながらボウリングするというもの。(絶対楽しい。日本でもやったらいいですよね。絶対。)
●『デュード・イズム』:主人公デュードの生き方と、道教やエピクロス主義の哲学が融合したライフスタイルのこと。熱狂的なファンたちよって設立された団体の名前だそうです。(自由な生き方ってことですかね。)
●ヒッピー崩れのダメ男の主人公デュードを演じたジェフ・ブリッジズは初めて脚本を読んだ時、自分はデュードを演じるために生まれてきたように思えた、と語ったそうです。(たしかに自然すぎる演技。素敵!)
●公開当時は批評的にも興行的にも失敗とみなされた本作。でもDVDが発売されてからジワジワと広まっていき、カルト的な大人気映画となりました。『深夜に観る映画』として、主に若者たちから支持を集めてったという小話。
(実際僕も深夜以外観たことないです。)
●レッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシストのフリーもチョイ役で出てます。
他にもあります!お酒が印象的な映画5選.
●アナザー・ラウンド
冴えない高校教師マーティンとその同僚3人は、ノルウェー人哲学者の「血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するため実験をすることに。
朝から酒を飲み続け常に酔った状態を保つと、授業も楽しくなり、生き生きとする。だが、すべての行動には結果が伴うのだった。
お酒の良さだけでは無く、悪い部分もしっかり描かれています。人生との向き合いう時には必要なのはお酒?って作品です。とりあえずマッツ・ミケルセンがカッコ良すぎます。
●ワールズ・エンド
中年でアルコール中毒のゲイリーは、社会的に成功した4人の幼馴染たちと20年ぶりに再会し、学生時代に達成できなかった「一晩に5人で12軒のパブではしご酒」という記録に再挑戦することを決め、故郷の街へと戻ってくる。
12軒目となるパブ「ワールズ・エンド」を目指して飲み歩きを開始する。彼らは次第に、エイリアンが地球人に混じって侵略を図っていることに気付く。
パブのビールってめちゃ美味しそう。巡りとか夢見たいです。サイモンペッグとニックフロストの仲良し素敵です。あと、宇宙人出てきます。
●ハング・オーバー
結婚を控える親友と共に仲良し3人がラスベガスにバチュラーパーティー旅行に出かける。パーティーの翌日、3人は昨夜の記憶がなくなっており、居なくなった友人を探す。
お酒映画の定番ですね。最初は笑って観てたけどだんだん自分に重ねて恐ろしくなったり忙しい作品。こえぇ!!
●ワインは期待と現実の味
父親が経営するバーベキューレストランを継ぐことに抵抗を覚える息子。ソムリエを目指し新たな道を模索し悩む。
家族と自分の夢、どちらも大切なものだから悩んで決断をする主人公の成長を楽しめる一本。いい話。
●サイド・ウェイ
教師をしているマイルスはバツイチで小説家志望。ワイン通のマイルスは親友のジャックの結婚前、2人でカリフォルニアのワイナリー巡りに出かける。
独身最後のひと時を極上のワインとゴルフで楽しもうというマイルスの思惑をよそに、ジャックは女をひっかけることしか頭にない。
ロードムービー!ワインと自然と人間と 何かすぐに外に出て動きたくなる。そんな元気もらえる作品。
(まとめ)
全ての作品に言えるのは『お酒』を通して『人生』というものにそれぞれが向き合い、考え、自分なりに答えを出して進んでいく大切さを教えてくれていてヨシ!
本記事のまとめ
ホワイト・ルシアンは見た目も美しく、メイクもとても簡単で材料もすぐ揃えられるお手軽なので初心者の方にもおすすめ!
『美味しさ』だけじゃなく、いろんな魅力が目一杯詰まった特別なカクテルです。
そろそろ飲みたくなってきた頃でしょうか。僕もいま丁度作ってます。(ボウリングもやりたくなってきました。あんま上手くないですけど。)
こんな感じで『映画』も『お酒』も作品の成り立ちやバッググラウンドを深く知ることによって
もっと楽しく!もっと美味しく!味わうことができると思ってます。
皆様が最高に美味しくて、楽しい時間を過ごすお手伝いができる様に
今後もちょこちょこ頑張って行きますのでよろしくお願いします!
デュードみたいに自然体で世の中に向き合える人になりたい今日この頃です。
ではでは。